Tracking Generator
自作したスペアナ用に作ってきたTGが完成しました。
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内部の様子です。 上の黒い蓋の部分が、1050MHz LO その左下が、PLL用10MHz基準信号 左下が、OUTPUT ATT(AT-220) その右がATT切り替え用のリレー 右下は、電源 出力 +5V、+12V、−12V |
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裏側です。 左側の縦になっているのが、 OUTPUT AMP 右側上が、アイソレーションアンプ その下が、MIX 一番下が、RejectionFilter MIXerの入出力には7dbの固定ATTが入れてあります。 アイソレーションアンプの出力にも10dbのATTが入って いるのですが固定ATTを入れないと波形が波打ちました。 |
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アイソレーションアンプ 構成は uPC2709+uPC2708 |
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アイソレーションアンプの特性です。 60db強のアイソレーションがあります。 |
順方向 |
逆方向 |
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RejectionFilter 8mm程度の、抵抗のリード線の切れ端を半円形にまるめて10pFのトリマと並列に接続してそれを3段重ねています。 この調整は、かなり難しくスペアナ+TGがないとかなり厳しいです。 矛盾した話ですが、スペアナとかTGを作るにはスペアナ+TGが必需品です。 |
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RejectionFilterの特性です。 |
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出力アンプです。 構成は、 uPC2708+uPC2709 です。 ケースは、いつものように5mm厚のアルミ板と0.5mm厚の真鍮板で作っています。 |
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このアンプの周波数特性です。 (TG Level=−35dbm) ゲインは25db(5MHz)〜29db(1GHz)です。 少し低域のゲインを、抑えています。 全体の、特性をフラットにするためです。 |
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1050MHz PLL LO この部分は、以前作っていた1GHzのPLLを流用しています。 VCOには、秋月で入手したMQC309−1016を改造して使っています。 10MHzをTC5082Pで1/256して39.0625KHzにします。 1050MHzの出力をTD6127Pで1/128して8.203125MHzにします。 その後、TC9198Pで1/210して39.0625Khzにして TC5081Pに入力してPLLしています。 |
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PLLの基準信号源となる 10MHz VXO このVXOを可変することにより 1.05000GHZ〜1.05007GHzまで出力を可変出来TGのFreqADJに対応 出来るようにしました。 |
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このPLLの出力波形です。
かなりレファレンスリークが大きくなっていますが信号の純度が重要でレファレンスリークについてはあまり問題にならないのでこのまま使っています。
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OUTPUT ATT AT-220を使って0〜−30dbを10db間隔で設定しています。 ここだけ、剥き出しですが問題ありませんでした。 |
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出力コネクタ(BNC)付近の処理の様子です。 パネル用の変換コネクタがあれば問題ないのですが、手持ちが無いので 左の写真のように処理しました。 普通の、芯線とアース1本というような配線では、SWRが乱れて波形が 波打ちましたが写真の方法だと問題ありませんでした。 |
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フルスパン(0−1GHz)の様子です。 全体として、±1.5db(3db)以内に収まっています。 |
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500MHzのLPFの特性です。 R3131Aでの波形 R3131Aの波形と比べても、遜色ありません。 |
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自作スペアナ用に作ったBW=10KHzのフィルタ(結局使いませんでしたが)の特性です。 SPAN=120KHZ RBW=1KHz TR4172での波形 ダイナミックレンジも良くとれています。 |
ここまで見れれば、SSB用のラダーフィルタも作れそうです。
特に特別な部品を使うことなく、TGを作ることが出来ました。
実装方法には、注意が必要です。それと段間のATTは必需です。
参考文献
「トラッキング・ジェネレータの製作」 HamJournal No.81
「PLL回路の設計と製作」 CQ出版社
「LCフィルタの設計&製作」 CQ出版社
鎮魂
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今回の製作は、優秀でお亡くなりになられたのは 左の写真のuPC8119T 1個でした。 右側は採用にならなかった基盤たちです。 合掌 |