2008.05.14

BPF

受信機の最初に来るBPFを作りました。

今回のTRXでは、BANDは3.5〜50MHzまでの8BANDになります。

 

今回、作った8BANDのBPFです。

このBPFは、JA1DWMさんのHPにあるRF Calculatorの

中のフィルタを使っています。

今回このBPFを作るにあたって、まず使ったコアはヤフオク

で詳細不明で入手したコアを使ってみたところIM3がかなり

悪くダメでした。(左側の基盤)

そこで、10Kタイプのボビンを使って作り直し3段にして帯域幅

を狭くしたところIM3が悪かったので2段にして少し帯域幅を

広くしました。

 

又、各BANDの切り替えにはダイオードSWを使いました。

ダイオードSWは、少し食わず嫌いのところがありましたので

少し実験をしてみたところ何とか使えそうということで使って

みました。

 

ダイオードSWの実験

 

回路図

ダイオードは、1N4148を2本直列にして使っています。

電流は合計で100mA流しています。(1本50mA)

 

 

 

どこにも電圧を掛けない場合の通過特性です。

(TGレベル=−10dbm)

 

アイソレーションは、約55dbあります。

 

 

各BANDの通過特性です。

ダイオードSW込みの損失は2〜4dbです。

 

SPAN=100MHz

SPAN=10MHz(24M〜 20MHZ)

3.5MHz

7MHz

14MHz

18MHz

21MHz

24MHz

28MHz

50MHz

 

各BANDのIP3の様子です。

この特性は、BPF+NFBAMPのものです。(NFBAMPの詳細は製作記録NO.1を御覧ください)

入力 20KHz離れ 0dbm2信号

 

 

実験中の様子です。

 

 

 

IM3

IP3

3.5MHz

 

+35dbm

7MHz

 

+37dbm

14MHz

 

+35dbm

18MHz

 

+36dbm

21MHz

 

+36dbm

24MHz

 

+37dbm

28MHz

 

+37dbm

50MHz

 

+32dbm

 

使っている10Kタイプのコアが50MHzでは良くない

ようです。

アミドンのトロイダルコアに変更予定です。

 

 

2008.07.03

フロントエンドにいろいろ不満があったので、作り変えました。BPFの切替にはリレーを使いNFBには歪改善回路を付加してみました。

 

作り変えた「フロントエンド」です。

 

回路図

 

NFB(ノートンアンプ)には歪改善回路を付加してみました。

これは、改定新版「トロイダルコア活用百科」の記事を参考

にしました。

 

ノートンアンプの歪改善回路の実験

 

リレーを使ったのにアイソレーションはDi−SWを使ったときより

悪化しています。

 

IM3は、かなり改善されました。

 

 

 

BAND

IPIP3

IM3

BPF特性

3.5M

+40

dbm

7M

+39

dbm

14M

+40.5

dbm

18M

+40

dbm

21M

+38.5

dbm

24M

+39.5

dbm

28M

+39

dbm

50M

+41

dbm

 

今後は、これに見合うMIXをどうにかしないといけません。

 

2008.07.31

MIXの実験中に、R3267が故障して修理に出したので方向転換してBMの製作に取り掛かりました。

 

製作中の状況です。

 

回路図

 

TA7320P、DBM、SBM等を検討しましたがDBMを採用しま

した。

 

実験中にキャリアサプレッションが下がらずにかなり悩みました。

原因は、DBMにAF信号を入力する途中に不用意にATTを入れ

ていたことでした。これが原因で調整用のVRを回してもキャリア

サプレッションが-30dbくらいより良くなりませんでした。

 

この原因が不明のとき、それではXFをもっとシャープにして対処

しようとしてXFを8素子から10素子に変更しました。

 

 

 

 

10素子にした特性です。

 

6db帯息幅 2.62KHz

60db帯域幅 3.83KHz

SF=1.46です。

 

挿入損失は、ほとんど増加しませんでした。

いい特性になったと思っています。

今回もラダーフィルタの両端の水晶はパラ接続しています。

シングルだと、ここまでいい特性になりませんでした。

動作原理は、まだよく判りませんがいい結果が出ているので

よしとしています。

 

 

 

8素子と10素子の比較です。

どうしてもUSB側が甘くなりますが、問題無い範囲だと思います。

 

 

 

原因が判明して、調整したところいい結果になりました。

 

キャリアサプレッションの様子です。

十分下がりました。

 

 

 

0.   8KHzと2.5KHzの2信号を入力したときです。

キャリアは、−70db下です。

左側の2つの山は、逆サイドバンドのすり抜けです。

内側の山が大きいのは、逆サイドバンドとIMが同じ周波数

で合成されているためです。

これらもすべて−60db以下ですので問題ないと思われます。

 

 

 

315Hzと1600Hzの2信号を入力した時です。

 

逆サイドバンドが−46db下に出てきます。

 

 

 

315Hzと2500Hzの2信号を入力したときです。

IM成分は、−50dbm以下です。

 

 

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