2009.05.04
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現在の状況です。 5つ並んでいるBOXは右側の4個がLO関係のものです。 右から 440MHz DDSクロック 76.68MHz 2ndLO 1stLO(発振部) 1stLO(出力AMP+BPF) 5番目はIFAMPです。 右側は、実験用の専用電源で +24V、+15V、+5V、−15V を出力します。 全部BOX形式で作る予定でしたが入りきらないので 左側に3階構成で残りを組込むことにしました。 しかし、BOXの大きさを揃えればよかったと反省です。 でこぼこで見た目が悪〜い・・ |
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左側にBPF+RFAMP+1stMIXを組み込んだところです。 |
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左の画像は、入力に3.51MHz+3.52MHz(0dbm)の 2信号を入力した時にルーフィングフィルタの中心にIM3が 入るように調整したときのものです。 BPF+RFAMP+1stMIXまでは、ゲインがちょうど0db ですのでIIP3=+38dbmということになります。 このルーフィングフィルタがIP3のボトルネックとなるようです。 |
このルーフィングフィルタは、ハーフラティスタイプで作っていますが挿入損失が−9dbと少し大きいのが不満です。
そこで、ラダーフィルタではどうなるか(IIP3やロス)もう一度検証してみます。
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5素子 71.5554MHzの水晶では中心周波数が下がったので 71.5575MHzの水晶を使っています。 挿入損失も−5dbmとほぼ半分になりました。 −6db帯域幅は、5.8KHzです。 TGレベル=−10dbm 中心周波数が、71.56MHzから少しずれたのですが DDSのプログラムを修正することで対応します。 |
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−60db帯域幅は、15.1KHzです。 SF=2.6 通常のラダーフィルタでは、下側の特性が甘くなるのですが このような特性が出せたのは http://www.agder.net/la8ak/12345/n23.htm LA8AKのHP内の情報です。 (この回路については、JA9TTT/1加藤さんがHPで詳しく 解説されておられたのですが残念ながら加藤さんのHPは 閉鎖されました。) 今回も水晶をパラ接続していますが、パラ接続するのは 両端ではなく中の3個の水晶です。 このおかげで、帯域内がかなり平らになりました。 |
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71.54MHz+71.55MHz(0dbm)2信号 ハーフラティスフィルタ IIP3=40dbm |
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5素子ラダーフィルタ 特性改善回路+パラ接続 IIP3=41.5dbm 若干ラダーフィルタがいいようですが 損失がほぼ半分ということを考慮するとラダーフィルタに 軍配が上がるようです。 |
2009.05.07
このルーフィングフィルタの入力インピーダンスとSD8901の出力インピーダンスは違うので間に緩衝増幅器(古い言い方ですね ^o^)を入れることにします。
この増幅器はMIX(SD8901)のIP3より大きいIP3を持つものが望ましいのですが、SD8901が相当低IMDなのでそれ以上となると・・
「謎のTR」を使って歪改善回路を付加し並列運転するしかないと思って実験してみました。
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実験基板です。 トランスは、1:1:2でGain6dbです。 このコアはいろいろ試してみたところ昔秋月で1個1円で 入手していたフェライトビーズの大きなものがいい結果を 出しました。 TAIYO YUDENの「R−BFZ90210Z」 というものです。 これを2個セロテープで巻いて使っています。 歪改善回路のトランスは、ヤフオクで入手した正体不明の コアで規格的には「T−30−6」に近いものです。 |
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71.56MHz+71.57MHz +10dbm 2信号入力 (スペアナ入力に 20dbのATTを入れています) この結果から計算すると (80÷2)+10=50dbm 夢のIIP3=+50dbm達成です。 |
高IM3のAMPいかすためには、フィルタの高IIP3化が必要になります。
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いきなりですが、今回作ったものです。 8素子×5パラ 水晶40個使いです。! おまけにCは奮発してマイカです。 |
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下側の切れが甘くなりますががまんします。 特性補正回路を付加するとIM3が悪化しましたので はずしています。 BW(6db)=7KHzで少し広めですが手持ちのマイカCの 関係でしかたありません。 挿入損失は−7dbです。 入出力のマッチングは何もしていません。 パラ接続することで偶然ちょうどいいインピーダンスに なっているようです。 |
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INBANDのIM3 1KHz離れの−10dbmの2信号を入力しています。 この値が、ラダーフィルタとして良いのか悪いのかは よく判りません。 |
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OUTBANDのIM3 71.52MHz+71.54MHz 0dbm 2信号 を入力したときのINBANDに出るIM3です。 IIP3=+47dbm ということになります。 |
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2ndMIX+2ndIFを作ってスプリアスの状況を確認して みました。 現在の構成は SD8901−謎のTR(NFB)AMP−ルーフィングフィルタ −2SK125×4(MIX)−2SK125×2(AMP)−XF−IF です。 これで各BAND内のスプリアスを確認したところ 28.15MHzでかなり強いスプリアスを観測した以外は かなり弱いものが4BANDでそれぞれ1箇所確認されました。 今回の調査はVFOのSTEPを1KHz間隔で動かして確認 したので検出しそこねたものがあるかもしれません。 |
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それより問題は、当方のノイズ環境です。 これは今日(6月24日 18:20)のノイズの状況です。 R3267の入力端子に5mくらいの線を繋いでみたものです。 21MHz以下は、S5〜S9くらいのノイズがあります。 当方の環境は、周りに工場があるわけでもなく住宅密集地でも ありません。 考えられるのは、300mくらい離れたところにF級の冷凍倉庫 があるぐらいです。 これが怪しいかなとも思いますが、このノイズの環境基準という のはあるのでしょうか。 これでは、このQTHからONAIRするのはかなり厳しい状況です。 |
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今日(6/27)の状況です。 その日によってノイズの出方が違います。 |
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毎日変らずに出ているのがこの75KHz間隔のノイズです。 家中のそれらしい電源をすべて落としてみましたが 関係無く出ます。 良く言われている電柱からのノイズでしょうか。 |
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ここら辺で正規に使う電源を準備することにします。 これからいろいろ調整して行くときに仮電源で調整すると後で もう一度調整しなければいけないので作ります。 使ったのは 24V 2.5AのSW電源 2個 ±15V 0.7A 5V 3AのSW電源 1個 の3個です。 本体に必要な電源は 15V ±12V 5Vの4系統になります。 SW電源を使った場合ノイズが気になりますが、これまでの仮 電源(SW電源)を使っていたときもそんなに気にならなかった のでSW電源でいってみます。 最終的にやはりダメということになれば、24V5Aのトランスが ありますのでそちらを使うかもです。 |
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SW電源にもいろいろありまして、最初に使ったこの電源 (24V4.5A)はノイズが酷くて使い物になりませんでした。 ただしJUNK品として入手しているのでおかしくなっていた のかもしれません。 |
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現在の状況です。 左側の部分がRXのRF−IF部分です。 TOPのBPFだけは裏側に隠れています。 この部分のGainは約3〜5dbです。 高IP3を実現するために @ SD8901のサブスレート電圧 A ルーフィングフィルタの入力Lマッチ部分 B 1stLOの出力レベル の3点をBAND毎に切り替えています。 |
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ルーフィングフィルタの帯域外減衰量にも不満があったので 作り変えました。 前の実験で結果の良かった4パラです。 |
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裏側の様子です。 減衰量を確保するために段間をシールドしています。 Cは33PのチップCを使いました。 |
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作り変える前と比べると帯域外減衰量がかなり良くなりました。
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各BANDのIIP3の様子です。
入力信号は10KHz離れの+10dbm2信号です。
左側は、2信号の内の低いほうの信号をフィルタの中心に持ってきたときです。
右側は、10KHz離れのIM3の様子です。
周波数 |
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IM3 |
IIP3 |
3.5M |
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42.2dbm |
7M |
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42.4dbm |
14M |
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40.9dbm |
18M |
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43.3dbm |
21M |
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45.5dbm |
24M |
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46.8dbm |
28M |
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44.5dbm |
50M |
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40.6dbm |
下の図は、7MHzでとことん特性を追求したときのチャンピオンデータです。 単BANDで追求すればここまでは低歪化出来ますがALLBANDですと+40〜45dbm位がいいところです。 しかし総合IIP3が+40dbmを超えればかなりの低歪が達成出来たのではと思っています。 |
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7M |
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48.2dbm |