2009.09.12

 

ケース加工に入ります。

今回のTRX用に準備したのは、

HPの「9864A」 DIGITIZERというものです。

 

元々はHPのコンピューター関連のもののようです。

http://hpmuseum.net/display_item.php?hw=289

 

このHPによると Price: $5900 となっています。

50万以上することになります。

 

ま〜中身は、どうでもよくパネル面には電源SWしか無いので

ケースを流用するにはうってつけです。

 

大きさは、420mm×420mm×125mm(取って除く)

と十分な大きさです。

 

今回は、ヤフオクで¥1.6Kでした。

 

 

 

中の状況です。

 

これを全部取り出してケースだけ使います。

 

 

 

しかし、さすがHPの作りはしっかりしています。

横板は、5mm厚のアルミの鋳造物です。

申し分ない強度です。

 

 

 

まずは、パネルデザインということで

左図のようなデザインを考えました。

 

 

 

加工の下準備として

穴を開けるための位置を決めます。

 

 

 

四角い穴の開けかたです。

ドリルで線の内側に沿って穴を開けていきます。

この時、線からはみ出すと後でみっともないことになります。

かといってあまり線から離すと後のヤスリがけが大変に

なります。

 

小さい穴は全部ドリルでもいいのですが

大きい穴は金鋸の刃が通るだけドリルで開けて

後は金鋸で切ったほが早くきれいに出来ます。

 

 

 

これは、現在使っている超硬ドリルといわれるものです。

 

穴を開けるとき切れない刃を使うと位置がずれることがあります。

その点この超硬ドリルは良く切れますので思った位置に穴あけ

することができますので仕上がりが良くなります。

 

最近は、中古品があちこちで入手出来ます。

使用済みといっても趣味用途で使うには十分な切れ味です。

 

 

 

 

表示部のサブパネルです。

 

 

 

今回、AVRをATmega64に変更しました。

7seg表示用のAVRもATmega88に変更しました。

 

ATmega64はポート数が36もあるのでいいのですが

配線は大変でした。

 

回路図

 

 

 

 

サブパネルを開けた穴に合わせて取り付けた様子です。

 

 

 

上から、色アクリル板をかぶせた様子です。

 

 

 

全体の様子です。

 

 

 

AVRから出るノイズが気になったのでこの部分を

銅版でシールドしてみました。

 

定量的なことは判りませんが、耳で聞いた感じでは効果が

出ているようです。

 

 

 

内部の様子です。

 

ケース自体が結構な重さがある上に中身もシールドだらけで

全体としてかなり重たくなってきました。

(電源は別です)

 

これに後送信部をサブシャーシに作って背後に取り付ける

予定ですから一体どのくらいの重さになるのか・・

 

 

2009.11.30

 

送信部の製作に入ります。

まずは、MICAMPですが「TA2011S」というICを使います。

このICは有名なICのようで、あちこちに製作例があります。

 

このICで制限をかけて出力を一定レベル以上にならないように

します。

その後に「MAX7403」というLPF用のICで高域をカット

します。

このICはクロック周波数の1/10の周波数がカットオフ周波数に

なりますので、SB用の水晶(5.12MHz)を1/16して320KHz

を作り3.2KHzをカットオフ周波数にしています。

その後、LM386で増幅して、SBMに入れています。

このSBM用のLOは、74HC04を使って矩形波に変換してい

ます。

 

左図の

左下がTA2011S、その左上がMAX7403右上がLM386

右下は、2SC1815 2パラのNFBAMP

その上がSBMです。

 

回路図

 

 

MAX7403の特性です。

これは、特性を確かめるために実験したものでクロック周波数

173KHzを入れたものです。

 

すばらしい切れ味です。

 

 

 

SBMの出力の様子です。

かなりスプリアスがありますが、−50dbm以下なので

このまま使ってみます。

 

MAX7403の効果で3KHz以上のスプリアスはかなり減少

しています。

 

 

 

SBMの出力をXFに通した後、2SC1815 2パラのNFBAMP

で増幅して2SK125×4のMIXに入れています。

(参考文献 トロイダルコア活用百科 CQ出版社)

 

 

 

 

MIXの後に「2SC4703」を使ったNFBAMPで増幅して

送信用のフィルタ(受信用のルーフィングフィルタを共用する

のがめんどくさいので)を通します。

 

 

 

 

このフィルタの特性です。

 

そんなに切れは必要ないので5素子です。

 

必要な帯域幅を確保するために両端の水晶を3パラにして

います。

 

3パラすることによりインピーダンスが上手くあったのか

整合はなにもしていません。

 

 

 

 

中心部分の拡大図です。

 

Δマーカーの間が必要なところです。

 

 

 

2ndLOの作り変え。

 

送信部分がある程度出来たところで、送受切替回路を作って

いろいろ見ていたら、受信から送信にしたときに変なノイズが

出ることが判明しました。

 

切り替えた後、30秒〜1分くらいノイズフロアが10db〜20db

上昇します。

 

いろいろ探っていくと、どうも2ndLOが怪しいという結論に

なりました。

 

2ndLOには「AD9952」を使っているのですが、これを

やめてVXO−PLLで12.78MHzを作り6逓倍して76.68MHz

を作ることにしました。

 

回路図

 

10MHzは74HC393を使って 1/5 1/10 1/101/500

して20KHzを取り出します。

12.78MHzは74HC393で 1/3して TC9198で 1/213

合計 1/639して20KHzを取り出しTC5081に入れています。

 

 

VXO−PLLで作り出した12.78MHzをダイオードトリプラ

を使って38.34MHzにします。

 

左図はトリプラの出力です。

 

 

 

それを、2SC1906のダブラで76.68MHzにします。

 

 

 

その後、DWMフィルタ(3段)を通して

PT3551で増幅して3段のLPFを通します。

 

スプリアスが若干ありますが、繋いでみても問題無さそうなので

このまま使います。

 

R3267の入力に20dbのATTを入れていますので

実際の出力は約+16dbmあります。

 

 

 

送信部のXF出力です。(無信号時)

キャリヤサプレッションも十分取れています。

 

 

 

AF2トーンジェネレータから、2信号を入力した時です。

IM3は−51dbmです。

 

 

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